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08/11/17
7. 満タンにして帰んな
西山さん
お父さんを通じて、
そのお坊さんと出会ってね。

まず最初にね、
本堂の7尺の前机を、
総ケヤキで作る仕事を受けたの。

soukeyaki_5817.jpg


栗ちゃん
水戸の何寺?
西山さん
妙心寺って信者寺。


お上人(おしょうにん)って言うんだけど、
今の住職のお婆ちゃんが、
なんつうかな・・・尼さんだよね。

日蓮宗で修行して、
教会で最初はやってた。
布教して歩いたり。
栗ちゃん
教会?教会って??
西山さん
教会っていうのは、
信者を募ってさ、
自分ちの屋敷の中で集まったり、
布教して歩いたり。
栗ちゃん
あー、教会っていうと、
キリスト教って思っちゃうけど、

同じですね。
●●教などの教会ですね。
西山さん
やがてはそれが信者が増えて、
信者の中には、地主もいてさ、

「うちの地所提供するから、
ここへ本堂をつくって、
お寺に格上げしねぇか?」とか。

信者さんが集まって、
信者さんの貴重なおぼしめしによって、
土地を得たり、本堂を建てたりして
そうやって出来たお寺なんですよ。

最初は小さなお堂のようなお寺だったけど。

本堂を建てる時に、
信者さんの中に宮大工がいてね
その内部を私が引き受けたんですよ。

タイミングよくね。
栗ちゃん
西山さんの所で内部の仕事を引き受けて
7尺の前机を造ったわけですね?
西山さん
本堂のご本尊の前にある。
栗ちゃん
あー、あの長いでっかい机ですか。
西山さん
総ケヤキで何も塗らないんだから、
ごまかしがきかないからね。

それで親父と一緒に、
名古屋の職人の所に行ってね。

まず、見本を見て。

そこのご主人が大したもんだったよ。

「西山さん、よくいらっしゃいました」

yokuirassyaimasita_5819.jpg


ってこうやって
手を合わせて迎えてくれてね。
栗ちゃん
仏師さんですよね?
西山さん
それは名古屋神仏具っていう
仏具屋さんだった。

それも縁なんだよね。
栗ちゃん
そこで、机に使う素材を見て。
西山さん
そこには6尺のものがあったからね。

社長さんもいい人でね、
職人にいい仕事をさせてたんだね、

だから、いいもの持ってた。


「うちに丁度いいのがありますから、
気に入るかどうかわかりませんけど、
見た上で注文して下さい」と言われてね。

そして、わたしの親父は、
物事、仕事がよく見えるひとだから、

親父が、
「ここに頼んでいこう」と言って
頼むことになってね。


値段の話になって、

「80万ちょっとで出来る」
と言われたけど、

「100万出すから、
その分いいものをつくってくれ」

という話になったんですよ。

お客さまに、
いいものを納めたいですからね。


それを納めたのがキッカケで、
水戸のお寺さんからは、
どんどんどんどん、いい仕事を、
それからもらえる事になったんです。
栗ちゃん
最初にいい仕事すると、


しないとね・・・

お金も大事ですけどね。
西山さん
そうそう。
栗ちゃん
やっぱりお客さんに、
少しでもいい物を納めるっていうのが。

その時の、
その机だけじゃ無いんでしょうね。
きっとね。

そういう考え方の人だから、
いろんな仕事してても、
姿勢がいつも出るんですよね。
西山さん
だから、お寺の坊さんがね、
うちに来てたってね、
「何か仕事がないですか?」って、
聞いた事ねぇから。

  そのお寺も、別に、
お礼ってお礼しないんだから。

そのお坊さんも素晴らしい人でね、

「西山さん、遠くから来てるんだから
うちの檀家さんのガソリンスタンドで
帰りに満タンにして帰んな」って、

こういう坊さんだから。

kouiubousanndakara5833.jpg


栗ちゃん
へー(笑)
お互いがそういう関係なんですね。

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