6.何や?何や?何や!!!
アレね、CDで聞いて、
ヴォリュームあげないと、
聞こえないくらい小さな音なんだ。
つぁーつぁーつぁーつぁーららららー♪
ヴォリュームあげないと、
聞こえないくらい小さな音なんだ。
つぁーつぁーつぁーつぁーららららー♪
って、
ピアニッシシモぐらいの音で出てくるわけ。
先生が褒め称えて、
そのリクエストした子は、
得意がってね、
その頃、レコードっていったら、
貴重なものだったしね、
オレは「未完成」の、
みの字も知らねぇ、このやろう!
と思ってたんだけど、
たまたま日比谷公会堂で、
都民コンサートっていうのやってた。
それが、100円だったんだよ。
で、聴きにいったんだよ。
そしたら、
ナマはいいなぁ~♪と思って、
そこである度に聴きにいったわけ。
あるとき、
「モーツアルトのホルンコンチェルト」
やったんだよ。
「おー!あれがホルンか!!!」って、
初めて、その音色を、
高2の時に体験したわけ。
その当時、結局、聴くっていえば、
ステレオじゃなくて、ラジオなんだよ。
ラジオも二台あって、
第一放送と第二放送を同時にかけて、
ボリューム調節して、
それをステレオで聴く。
それが楽しみだった。
そういう時代だった。
その時代に、
日比谷公会堂行って音楽聴くと、
そんなこと必要ねぇわけじゃん。
だからオレ、今、
ステレオとか、音響設備に対して、
全然こだわりはない。
本物をそこに聴きに行かなきゃ、
ホントの音は聞けないと思ってる。
それで、そん時に聞いた、
モーツアルトのホルン協奏曲の、
「ホルン」ていうのが、
ずーっとアタマから離れなかったんだ。
ピアニッシシモぐらいの音で出てくるわけ。
先生が褒め称えて、
そのリクエストした子は、
得意がってね、
その頃、レコードっていったら、
貴重なものだったしね、
オレは「未完成」の、
みの字も知らねぇ、このやろう!
と思ってたんだけど、
たまたま日比谷公会堂で、
都民コンサートっていうのやってた。
それが、100円だったんだよ。
で、聴きにいったんだよ。
そしたら、
ナマはいいなぁ~♪と思って、
そこである度に聴きにいったわけ。
あるとき、
「モーツアルトのホルンコンチェルト」
やったんだよ。
「おー!あれがホルンか!!!」って、
初めて、その音色を、
高2の時に体験したわけ。
その当時、結局、聴くっていえば、
ステレオじゃなくて、ラジオなんだよ。
ラジオも二台あって、
第一放送と第二放送を同時にかけて、
ボリューム調節して、
それをステレオで聴く。
それが楽しみだった。
そういう時代だった。
その時代に、
日比谷公会堂行って音楽聴くと、
そんなこと必要ねぇわけじゃん。
だからオレ、今、
ステレオとか、音響設備に対して、
全然こだわりはない。
本物をそこに聴きに行かなきゃ、
ホントの音は聞けないと思ってる。
それで、そん時に聞いた、
モーツアルトのホルン協奏曲の、
「ホルン」ていうのが、
ずーっとアタマから離れなかったんだ。
栗ちゃん
どっからか聞こえてくる、あの音が。
小林さん
何や?何や?何や!!!と思って。
栗ちゃん
ようやく自分で始めて、
4年間、吹いて。
4年間、吹いて。
小林さん
ところがオレが、
1、2年で吹いてたのはね、
メロホンっていって、
ホルンのまやかしもんだから、
全然、面白くない。
だから大学3年の4月に、
一年発起して、
ホルンを自分で買ったんだよ。
その頃、
初任給が、13800円の時に、
85000円で買ったんだよ。
バイトして、
貯めて貯めて貯めて貯めて、
4万か5万貯めて、
一生懸命頑張って、
たんねぇから、
オヤジに説明して頼んだんだよ。
1、2年で吹いてたのはね、
メロホンっていって、
ホルンのまやかしもんだから、
全然、面白くない。
だから大学3年の4月に、
一年発起して、
ホルンを自分で買ったんだよ。
その頃、
初任給が、13800円の時に、
85000円で買ったんだよ。
バイトして、
貯めて貯めて貯めて貯めて、
4万か5万貯めて、
一生懸命頑張って、
たんねぇから、
オヤジに説明して頼んだんだよ。
栗ちゃん
へー!!!
小林さん
おまえがそんだけやるんだったらって、
出してくれたよ。
それがイタリア製のホルンなんだよ。
メルシーっていうんだよ。
ホントはドイツ製の「バック(BACH)」
っていうのが良かったんだけど、
バックは50万したんだよ。
出してくれたよ。
それがイタリア製のホルンなんだよ。
メルシーっていうんだよ。
ホントはドイツ製の「バック(BACH)」
っていうのが良かったんだけど、
バックは50万したんだよ。
栗ちゃん
ははっ(笑)
話になんないね。
話になんないね。
小林さん
夢の遠くの遠くの遠くにいるわけよ。
それで、買って、やっってみたら、
もう唾ばっか溜まっちゃって、
難しくって吹きこなせないんだよ。
それで、買って、やっってみたら、
もう唾ばっか溜まっちゃって、
難しくって吹きこなせないんだよ。
6大学の合同演奏会があって、
「小林、行ってこい!」
って言われて、行ったってさ、
みっともありゃしねぇ、
音でねぇんだから。
すげぇ思いしてさ、大恥かいたよ。
それから、裏の田んぼ行って、
毎日毎日、練習づけ。
テメェで買ったんだ、大事だよ。
一週間に1回、風呂に一緒に入るんだよ。
ホルンの中にお湯を通して、
ぐるぐる通して回して、
そのあと、油塗ったりなんかして。
「小林、行ってこい!」
って言われて、行ったってさ、
みっともありゃしねぇ、
音でねぇんだから。
すげぇ思いしてさ、大恥かいたよ。
それから、裏の田んぼ行って、
毎日毎日、練習づけ。
テメェで買ったんだ、大事だよ。
一週間に1回、風呂に一緒に入るんだよ。
ホルンの中にお湯を通して、
ぐるぐる通して回して、
そのあと、油塗ったりなんかして。
栗ちゃん
ずいぶん大切にしたんだ。
小林さん
そりゃそうだよ!
その頃、
NHKの交響楽団の練習室行ってさ、
その頃、有名な、
プロのホルン奏者に教わりに行ったよ。
その頃、
NHKの交響楽団の練習室行ってさ、
その頃、有名な、
プロのホルン奏者に教わりに行ったよ。
栗ちゃん
何?飛び込んだの?
小林さん
そうだよ!
栗ちゃん
いきなり?
小林さん
もちろん、
うちの指揮者に紹介してもらって。
とにかく、
オレは正しい唇の使い方してるかどうか、
基本だけ教わりたいと思って、行ったの。
そしたら、
30分で1500円取られたよ。
ビックリしちゃったよ!
それから行けねぇよ。
うちの指揮者に紹介してもらって。
とにかく、
オレは正しい唇の使い方してるかどうか、
基本だけ教わりたいと思って、行ったの。
そしたら、
30分で1500円取られたよ。
ビックリしちゃったよ!
それから行けねぇよ。
栗ちゃん
でもデカかった、それ?
小林さん
でも、インパクトあったね。
そのプロに、
教えてもらったことを、
続けりゃいいんだから。
ホントはそれ以降、
教わり続けなきゃ、
ホントのものに、
ならないのかもしれないけど。
そのプロに、
教えてもらったことを、
続けりゃいいんだから。
ホントはそれ以降、
教わり続けなきゃ、
ホントのものに、
ならないのかもしれないけど。
栗ちゃん
その時、学生で、
30分で、1500円も払って、
プロに習うなんていうやつはいたの?
30分で、1500円も払って、
プロに習うなんていうやつはいたの?
小林さん
いないよ。
今、アナタに言われて、
初めて気がついた。
あの頃、誰もいなかったね。
そんなやつは。
今、アナタに言われて、
初めて気がついた。
あの頃、誰もいなかったね。
そんなやつは。
栗ちゃん
オレと出会ってよかったね(笑)
小林さん
だから、
何が幸いするかわからないね。
何が幸いするかわからないね。
オレ今日、
全然、そんなこと期待してなかった。
オレの過去をほじくり返して、
振り返ってみて。
そうか、
そういえばそんなことなかったよな。
ただ、それをどれだけ伸ばせるかは、
その人の才能だからな。
全然、そんなこと期待してなかった。
オレの過去をほじくり返して、
振り返ってみて。
そうか、
そういえばそんなことなかったよな。
ただ、それをどれだけ伸ばせるかは、
その人の才能だからな。
栗ちゃん
だけど、そこに目つぶって、
飛び込んでいけるやつは、
そういないよね。
飛び込んでいけるやつは、
そういないよね。
「7.春画集」へ続きます
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音楽の先生が、
「スキなレコードかけてあげる」
って言うからさ、
そしたら、
うちのクラスで一番ブスな女の子がさ、
シューベルトの「未完成」を、
リクエストしたわけ。